2022年10月12日 19:46

菊池豪土地家屋調査士事務所は、新規事業として、11月1日に高精度3Dレーザースキャニング測量で得た3次元点群データを利用する、建物傾斜量の計測サービスを開始する。
不同沈下・不等沈下が疑われる建物の内外を、汎用機として世界最高水準の精度をもつ機器で測量し、高精度の3次元点群データを入手。この測量データを、同事務所で考案した独自手法・応用手法を用い解析することにより、対象建物の床または壁の傾斜発生箇所および傾斜量を正確に計測する。下げ振り・水盛管等を用いた従来の測量方法と比べ、網羅性・正確性・所要時間が大幅に改善。また、同一現場の竣工時点と数年後のデータを合成することで、躯体形状の経時比較も可能となる。
建物の傾斜が疑われ問題化したケースで、傾斜の有無とその程度について、居住者および施工者間の見解が異なる場合がある。これは微少な傾斜については、施工者にとって水平復元工事の費用負担が困難なために生じるトラブル。本サービスは、利益が相反する両者に、網羅的・定量的な成果を報告する事で、問題解決のための公平な機会の創出を支援。また、竣工時期のほか必要に応じた追加測量の実施により、「対象建物の水平性」を把握・管理する客観資料になり得る。
一般の消費者をはじめハウスメーカー、商業施設、アセットマネジメント会社、地盤保証機構、損害保険会社からの依頼を想定。要員の確保や専用の高速ワークステーションの導入など、法人需要に応じた実施態勢を整えている。