2022年10月05日 15:39

リアルテックファンドは、視覚障がい者向け歩行ナビゲーションを開発するベンチャーであるAshiraseへ、リード投資家として投資を実施した。Ashiraseは今回の調達資金をもとに、視覚障がい者一人ひとりの歩行の特徴に合わせた最適なルート評価アルゴリズムを研究開発。時間効率だけではない、移動価値の実現を目指す。

先進国に1200万人、日本全国に164万人いるという視覚障がい者は、自由に外出することに様々な制限がある。また外出が困難であるため、うつ病のリスクが晴眼者に比べ3.5倍以上高いというデータも存在する。

Ashiraseは、聴覚や手の触覚等視覚障がい者の歩行に重要な感覚を損なわず、単独で自立した外出を可能とする、視覚障がい者向けナビゲーションシステム「あしらせ」を開発した。「あしらせ」により、視覚障がい者の単独で自由な外出を、そして心を健やかに保ち、「人の豊かさを『歩く』で創る」を実現。

2021年にシード出資をリアルテックファンドと本田技研工業が行い、視覚障がい者に特化した歩行ナビゲーションのプロトタイプを開発した。これまで100人を超える視覚障がい者からのフィードバックを受け製品を改良し、従来に比べ歩行時間を50%短縮。スマホを全く見ることなく、自然な歩行を実現した。2022年内に製品を販売し、今後海外展開を加速させていく。