2022年08月29日 09:11

日本野鳥の会は、8月29日9時〜9月30日23時まで、クラウドファンディングサイト「READYFOR」にて、天然記念物の海鳥カンムリウミスズメ保護活動の資金調達を行う。
カンムリウミスズメは、世界でも数少ない南方で繁殖するウミスズメ類であり、日本近海にしかいない希少な種。国指定天然記念物でもあるが、人間活動の影響で大きく数を減らしており、環境省と国際自然保護連合(IUCN)によって、絶滅の危機が増大している種として「絶滅危惧II類(VU)」に分類されている。しかし、このような危機的状況にもかかわらず、一般には「カンムリウミスズメ」という名前すらほとんど知られていない。そこで、カンムリウミスズメと日本野鳥の会の保護活動について、広く一般の人々に紹介し、保護活動への支援を呼びかけるため、今回、初めてクラウドファンディングに挑戦することにした。
日本野鳥の会では、カンムリウミスズメの繁殖補助に取り組んでおり、2016年には世界で初めて人工巣を使った繁殖に成功した。今回のクラウドファンディングで集まった資金は、来シーズンの人工巣設置のために使用。また、海洋プラスチックごみ問題にも取り組んでおり、資金の一部は、海鳥への影響調査とこの問題について啓発するための小冊子制作に使用する。リターン例(一部)は、野鳥のピンバッジコース(1万円)、日本野鳥の会会長によるおとな野鳥相談コース(50万円)、夜のカンムリウミスズメ洋上調査体験コース(100万円)など。
開催期間は8月29日9時~9月30日23時。