2022年06月21日 12:29

かんざしと東京大学鳥海研究室の共同研究チームは、宿泊者より寄せられるレビュー文を1秒で要素分析できる人工知能「薇―ぜんまい」を用いたデモサイトを一般公開する。
宿泊先を決めるために宿泊予約サイトを利用する人は年々増加傾向にあり、その利用を後押ししている要素の1つが「くちこみ」だ。情報化が進んだことと、スマホのような情報デバイスの個人所有率の増加により、商品やサービスを購入する前に吟味する行為が消費購買行動に欠かせなくなった背景もあり「くちこみ」の重要性は加速する一途となっている。さらに、サービス提供する側の宿泊施設(旅館やホテルなど)においてもそれは自身の設備や接遇、顧客体験を知る方法でもあり、反省や改善に活かしたり、より的確な経営判断の材料にするといった活用方法が広がっている。
今回、共同研究チームは特に宿泊施設での活用事例に着目し、くちこみから宿泊旅行業界における重点要素の抽出と分析手法の研究を行った。そして、人工知能として誕生したのが「ぜんまい」となる。ぜんまいは日本語特有の曖昧な表現、複雑な文章から1秒で業界の代表的な重点要素とされる「風呂」「部屋」「食事」「設備」「立地」「接遇」の6つについてそれぞれが文中に登場する回数とその箇所を抜粋する能力を有する。この宿泊旅行業界に超特化した日本語分析の人工知能は国内初となる。業界特化の研究と開発をしている同社の取り組みにより始まりつつあるパラダイムシフトをより多くの人に体験し、理解してもらい、宿泊旅行業界のDXをより早く進められればと願い、デモサイトを一般公開する。