2022年05月24日 12:52
「AstroX（アストロエックス）株式会社」が、日本発の衛星軌道投入ロケットを開発する民間宇宙スタートアップとして5月20日に設立された。
AstroXは、「誰もが気軽に宇宙を使える未来」を創る、民間宇宙スタートアップ。日本の宇宙開発において大きな課題である衛星打ち上げロケット不足を解決し、日本が宇宙開発のリーダーになる世界を目指す。
近年、民間での宇宙開発は世界的にも加速しており、日本でも衛星の開発や衛星サービスの開発が加速している。しかし現在日本では民間衛星のほとんどを海外の大型ロケットにライドシェアする形で打ち上げている。大型ロケットにライドシェアで打ち上げた場合、任意の軌道に投入することができないため、衛星側で自前のエンジンを噴射して数週間～数カ月かけて目標の軌道まで移動する必要がある。更に人工衛星打ち上げのほとんどを海外ロケットに依存しているため、国際情勢によっては打ち上げの延期や中止を迫られる可能性があるというリスクを抱えている。そのため日本国内で低価格かつ任意の軌道に、任意のタイミングで打ち上げができるローンチヴィークル（衛星打ち上げロケット）が求められている。
そこでAstroXは、気球で成層圏までロケットを放球しそこからロケットの空中発射を行うロックーン（Rockoon）での衛星軌道投入を行うサービスを開発する。東側と南側が海で開けており、宇宙開発において大きな地の利をもつこの日本で、AstroXは衛星軌道投入ロケットの開発はもちろんのこと、日本での宇宙開発の必要性を正しく伝え、宇宙業界全体の更なる活性化を目指す。
