2021年08月17日 15:23

偕成社は、「どうぶつ英語フレーズ大集合!」を8月30日に刊行する。
本書は、50におよぶ「動物が出てくる英語イディオム」を、動物ごとに収録。中学生ごろからの、英語の学習を楽しくサポートする一冊だ。そのどれもに、直訳するだけではわからない、英語圏の文化が現れている。例えば「Crocodile tears」、直訳「わにの涙」。そのままの意味かと思いきや、その意味は「うわべだけの涙・うそ泣き」。その言い回しが定着した説として、1つには14世紀にヨーロッパで流行した旅行記の存在が挙げられている。「Lame duck」、直訳「足の不自由なアヒル」は、「任期満了前の、影響力を失った大統領や政治家」を表す。こちらは19世紀アメリカで、なかなか前に進めないあひると、影響力を失った政治家を結びつけて使われ始めた。この言葉は、最近では日本でも「レームダック」とそのまま使われるようになっているが、こうした背景を知っていると、すっと言葉が入ってくる。
このように、本書ではそれぞれのフレーズがどのように生まれたか、使われ方などが見開きで解説してある。やさしい表現で明快に書いてあるため、お話のように読むことができ、自然にフレーズを覚えられる。最後に例文コーナーもあり、実際に文章の中でどう使われるかがわかる。本作の元になったのは、毎日中学生新聞で2005~2006年に連載されていた「英語の森の動物図鑑」。書籍化にあたり、作者の河本望さんが再構成・加筆修正し、グレードアップしている。
定価は1320円(税込)。発売日は8月30日。