2021年05月14日 15:41

eboard(いーぼーど)は、オンライン学習の機会確保が困難となっているろう・難聴児や、外国につながる子を主な対象として作られた映像授業字幕、「やさしい字幕」を夏に公開、4月から同字幕の効果的な活用に向け実証事業をスタートした。

NPO法人eboardは、全国的な休校が続いた2020年春の新型コロナウイルス感染拡大時、ICT教材eboardを全国100万人以上に届けることができた。一方で、聴覚障がいや日本語支援が必要な子に配慮されたオンライン教材が社会的に不足していることから要望が相次ぎ、同年秋には、団体が保有する小学校高学年と中学校の映像授業約1600本に「やさしい字幕」をつけるプロジェクトをスタートさせた。

「やさしい字幕」は、字幕の表示量の調整、言葉や文章構造の簡素化を行うことで、学習のハードルが下がるよう編集された字幕。「やさしい字幕」化により、自動翻訳で得られる外国語字幕の精度も上がるため、外国につながる子の学習支援での活用も期待されている。字幕の作成には、これまでに16の企業・団体ボランティア、個人のボランティアを合わせ、のべ1000名を超える人の協力があった。今夏には、約1600本分の「やさしい字幕」を公開できる運びとなり、義務教育課程の学習内容を広く取り扱った動画教材としては、国内で唯一、字幕による機会保障を行なった教材が誕生する。

4月からは、ろう学校や学習支援NPO等の人々の協力を得て、「やさしい字幕」の利用が想定される教育現場での効果的な活用モデルづくりに向けた実証事業をスタートした。

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