2021年01月26日 18:10

アートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」(通称すみゆめ)では、昨年秋に隅田川での航行を実現した鈴木康広「ファスナーの船」の関連企画として、オンライン上で「水のパズル」を展開する。

「水のパズル」は、アーティストの鈴木康広が、隅田川を眺めていた際に着想したもので、地球上のさまざまな場所から流れ込んだ水の分子を「ファスナーの船」がかき分けて航行することからイメージした。昨年5月、緊急事態宣言が解除されて間もない隅田川の水面には、これまでにない静けさが訪れていた。揺れる川面に映るまちや橋の影をぼんやり見ながら、鈴木は、目に見えない無数の分子がなめらかな水の動きとなっていることを意識したという。水分子が集まってできた偶然のかたち、ぴったりとはまることのないものを「パズル」に見立て、うつろう水面の「今」を映像で捉えた。

人々がリアルに出会う機会が限られている現在、境界を越えていく水の姿を集め、オンラインのプラットフォームに「水のパズル」として並べることで、一人ひとりが水面を見つめた時間をつなげていきたいと考える。身近な川や湖などの水面の映像を募り、鈴木が捉えた隅田川の映像とともに「水のパズル」としてWEBに公開していく。

募集期間は1月25日~2月7日。川や湖などの水面を映した1分以内の動画を募集。投稿・掲載は、すみゆめWEB「ファスナーの船」特集ページにて。