2020年08月03日 16:28

リコーは、独自の光学技術を用い、両眼視タイプとしては世界最軽量となる49gのスマートグラスを開発した。2020年8月3日から7日までオンライン開催されるディスプレイに関する国際学会SID Display Week 2020 Symposiumで発表予定。

これまでの両眼視タイプのスマートグラスの重量は一般的なメガネの3倍以上もするものがほとんどで、短時間の遠隔作業支援などが主な用途だった。このたび、リコーが開発したスマートグラスは、レンズ部分に独自に開発した薄型・軽量のプラスチック導光板を採用し、重量49gを実現。さらに、1m先に約30インチの画面が見える広い視野角で、軽量・広視野を両立した。

また、従来のスマートグラスは、ディスプレイユニットがレンズと一体化した構造であるため、鼻に大きな重みがかかることが課題だった。リコーは、ディスプレイユニットをこめかみ付近に配置できる特殊な光学系を開発し、鼻にかかる荷重を一般的なメガネ程度にすることで快適な着け心地を実現した。また、普段の生活の中で違和感なく着用できるよう、メガネメーカーの協力を得て、一般的なメガネのような親しみやすいデザインにもこだわっている。

本技術により、いつでもどこでも必要な情報にアクセスすることが可能となる。今後、同社では事業化に向けパートナーを募集するとともに、実用化にむけてさらに開発を進めていく。