2020年07月21日 19:04

シューズブランド「ALTRA(アルトラ)」を展開するストライドは、「マスクを着用したランニングの危険性」を検証するための実証テストを行った。

今回、同社では、自社の呼吸ガス分析装置を用いて、トレッドミルで徐々に運動強度を上げて走るランナー10人の1分換気量(1分あたりの呼吸で肺を出入りする空気量)と酸素摂取量を測定した。本実験の結果、マスク着用時は非着用時と比較して、1分換気量および酸素摂取量はいずれも減少。それぞれの減少率については、1分換気量は平均24%、酸素摂取量は平均13%と、1分換気量の方がより大きな変化が見られた。

このことから、酸素摂取量はマスク着用の有無により大きな変化はないものの、高強度の運動では、マスク着用により心肺への負担が大きくなるほか、運動強度が高くなるにつれて、負担も増大することが分かった。

また検証では、10人中10人が「マスク着用時の方が身体的負担が大きい」と回答。心理的に呼吸のしにくさ・圧迫感を感じるのと同時に、マスクが呼気や汗によって発生した水分を含むことで、呼吸の制限を強めていることが分かった。これらのことから、マスク着用が推奨されている社会的距離を保てない場合は、低~中強度のランニングをすることが好ましく、高強度のランニングを実施する場合は、人込みを避け、マスクを着用しないことが適切であることが明らかになった。詳しくはこちら