2020年07月20日 12:17

誠文堂新光社は、8月5日、「アートリップ入門 認知症のうつ・イライラを改善する対話型アート鑑賞プログラム」を発売する。

コロナ禍で、アート(芸術)活動は「不要不急」と判断され自粛を余儀なくされてきた。しかしいま世界では、アートがもたらす実用的な効能が注目されている。そのひとつが「アートリップ」。アートリップとは、認知症の人とその家族、介護士が一緒にアートを見つめて、気付いたこと、感じたことを自由に話し合うプログラムだ。一つの質問が発見を生み、認知症の人が自ら話し始める。そして、本人も家族も想像しなかった会話に発展することもしばしば。活き活きとした姿に、「昔のお母さんの顔になった」と涙を流す家族も多くいる。

現在、アートが人々の健康や治療に与える好影響が、世界中の医療・介護の現場で注目されている。各研究では、アート鑑賞が認知症の人の記憶、感性を呼び起こし、QOL(Quality of Life)向上にも効果があると証明されてきている。

本書は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)ではじまり、世界に広がりを見せている「対話型アート鑑賞プログラム」とはどのようなものなのか、また、日本のアートリップではどのような効果が出ているのかを紹介。高齢化が進む日本で、医療・介護現場においてアートが果たす役割に光を当てる。

定価は2000円(税抜)。発売日は8月5日。

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