2020年04月02日 18:26

フィリップスでは、下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルの新製品「エキシマレーザTurboカテーテル」の保険償還が2020年4月1日付で開始され、順次販売を開始する。本製品の特長は、波長308nmのエキシマレーザを利用して、熱による周囲の損傷を抑えた組織蒸散を行うことができる点。

「エキシマレーザ血管形成装置」で発生させたレーザエネルギーをカテーテルの先端から照射し、大腿膝窩動脈に留置されたステント内における再狭窄(ISR)および再閉塞病変の動脈硬化組織を、非熱的なエネルギーにて分解、蒸散させ、血行の再建を行う光ファイバカテーテルで、「Turbo Elite (ターボ・エリート)」および「Turbo Tandem (ターボ・タンデム)」の2種類がある。これまで、冠動脈の治療用にエキシマレーザを利用したカテーテルが使用されているが、この技術を下肢用に応用させた。

末梢血管内治療として、バルーン拡張後にその状態を維持するためのステント留置術は有力な治療選択肢の一つとして一般的に広く行われているが、ステント留置後に、一定頻度でISRが発生することが報告されている。

「Turbo Elite 」および「Turbo Tandem」は、米国にて、大腿膝窩動脈におけるISRへのエキシマレーザと一般的なバルーン治療の有効性と安全性について評価を行ったEXCITE ISR試験において、エキシマレーザ群の優越性が示された。