2020年03月30日 18:50

神奈川県では、「かながわ消防」の取り組みにおいて、初動対応力の強化に向け「LINE WORKS」を本格導入した。

同県では、単独の消防本部だけでは対応できない大規模災害が発生した際に、県と県内消防本部が一丸となって県内の被災地を応援する「かながわ消防」の取り組みを進めている。これまで、県及び消防本部間での災害発生の伝達や被害状況の共有、応援部隊の調整等を電話・FAXで行なっていたが、電話・FAXでの情報共有は情報伝達が遅延する原因となっていた。

そのため県と各消防本部がスムーズに情報共有でき、より迅速に救助活動や消火活動の開始ができる初動対応力の強化が求められていた。このような背景から、神奈川県とワークスモバイルジャパン、トランスコスモスの3者は「かながわ消防の初動対応力の強化に関する協定」を締結。課題抽出や「LINE WORKS」運用ルールの策定、意見交換会、災害を想定した検証会などを重ねてきた。

2019年10月に上陸した台風19号に伴う災害時には、「LINE WORKS」の運用により、電話・FAXと比較し、被害状況等の情報共有速度が向上したほか、アンケート機能を用いた部隊状況の把握により、被災地に派遣する応援部隊を効率よくとりまとめることが可能となった。また、「LINE WORKS」の既読機能を活用することで、電話連絡は未読の消防本部のみに絞るなどの神奈川県職員や被災地職員の業務効率化にもつながり、これらの成果により本格運用開始に至った。