2020年02月14日 14:14

2020年2月よりT-ICUがスカイマークと協同で、搭乗前後の体調不良者のケアを、遠隔でサポートする実証実験を神戸空港で開始した。T-ICUは、2018年より専門医が24時間体制で遠隔での集中治療支援サービスを病院向けに提供してきたが、医療機関以外では初めての試みとなる。

今回の実証実験は、神戸空港のスカイマークカウンタに体調不良を訴える人が来た時に、必要に応じて同社医療スタッフに遠隔で問い合わせ、必要とされるアドバイスを提供するというもの。また、代表的な症例については、マニュアルを提供してより迅速な対応が可能となるようコンサルテーションも行う。当初は神戸空港の離発着便を対象として、実務フローの確認、マニュアルの整備、実効性の確認などを経て、全航空対象に向けて実験をおこなう。

スカイマーク取締役会長・佐山展生氏は、「本邦初の空港での取り組みだが、順調に進めば、神戸空港以外のスカイマークの空港支店にも展開したい。改善をすすめ、この取り組みが日本の全空港に広がれば」とコメント。

またT-ICU代表取締役の中西智之氏は、「遠隔医療は医療へのアクセスが良くない場所へ、効率よく質の高い医療が届けられる有効な手段。まず神戸空港から搭乗される前後での利用者の体調管理を遠隔でサポートし、ゆくゆくは全国、航空機内への医療サポートも検討している」と述べた。