2016年12月13日 13:41

HIROTSUバイオサイエンスと鹿児島共済会南風病院では、共同で行っている線虫がん検査「N-NOSE」臨床研究の中間結果を発表した。

「N-NOSE」とは、線虫C. elegansの優れた嗅覚により、尿中のがんの匂いを識別する技術。線虫はがん患者の尿には誘引行動を、健常者の尿には忌避行動を示す。尿を使うため苦痛がなく、安価、高感度、早期発見といった優れた特徴が示されており、早期の実用化が期待されている。

本試験では、消化器がん(すい臓がん、大腸がん、胃がん、食道がん、胆のうがん、胆管がん)と診断された患者の尿検体63サンプルについて「N-NOSE」検査を行った。その結果、57サンプルが陽性を示し、感度90.5%。特に発見が難しいとされている胆膵がんについても、N-NOSEは90.0%の高感度を示した。同じ患者で調べた腫瘍マーカーCEA、CA19-9の感度はそれぞれ20.6%、28.6%だった。