2015年06月03日 09:35

ユニセフ(国連児童基金)は、子どもに対する暴力や虐待による経済的損失が、東アジア・太平洋地域の国々で年間2,090億ドル(地域GDPの2%)に上るとの試算を発表した。

「私たちはみな、子どもに対する暴力は道徳的に間違っており、止めなければならないことを知っている。加えて今回の調査は、子どもへの暴力に関して対策をとらないことが、国や地域社会に、深刻な経済的損失をもたらしていることを明らかにした」と、ユニセフ・東アジア太平洋地域事務所ダニエル・トゥール代表は述べている。

ユニセフは、子どもへの暴力・虐待は、すでに負荷がかかっている保健医療制度に更に負担がかかり、暴力や犯罪性が増加するなどの、社会・経済的な影響も及ぼすとしている。

暴力や虐待は、社会に貢献できる人材へと成長する機会を子どもたちから奪い、その子どもたちがもたらしたであろう地域社会への潜在的貢献を失わせる可能性もある。