2014年10月29日 17:33

文学賞 「山田風太郎賞」の選考会が10月27日午後4時より東京會舘にて行われ、選考委員の審査により、荻原浩さん著「二千七百の夏と冬」が受賞作に決定した。

「二千七百の夏と冬」は上下巻からなる。よく調べられた情報がうまくストーリーとマッチしており、また、この時代をあまり書く人がいないのは古代語を書くのが難しいためだが、古代語に時々振られたルビが現代語になっているのが非常によく効いていて面白い。現代人・古代人のキャラクターいずれについても文句はない。

荻原さんは、「縄文時代を舞台にした物語は、いつか書いてみたいと思っていた。原始的で、良くも悪くもストレートな人間の姿を書きたかった。今回やっと念願が果たせた。当時と現代では環境やテクノロジーは違うが、意外と考えていることは似ているのではと思った」とコメントした。

荻原さんには、正賞として記念品(名入り万年筆)と副賞 100万円が贈られた。d7006-1024-198524-1