2016年02月08日 13:10

小説家・宇能鴻一郎の代表作「むちむちぷりん」が、徳間文庫より再刊される。

夫がありながら、夫の同僚や運転士、絵画教室の先生などにひかれていく主人公…。本書は、「あたし、○○なんです」という、みずみずしさに溢れた女性の告白文体を確立し、擬音・擬態語を多用した文章で、官能小説の一時代を築いた作家・宇能鴻一郎の代表作。宇能は、東京大学大学院在学中に芥川賞を受賞し、その後、官能小説家に転身するという異色の経歴を持ち、伝説的存在となっている小説家だ。

再刊にあたっては、初刊から七編を厳選して収録。カバーには、文庫初刊当時に使用された長尾みのるによる書き下ろしイラストの原画を再使用し、中にも週刊誌連載当時の挿絵を配した。解説は舞台や映画で活躍する気鋭の女優、内田慈さんが担当。「むちむちぷりん〈精選版〉」は文庫判仕様で、定価670円(税別)。