2025年08月21日 09:44

天地人と、アイシン、静岡県磐田市は、「インフラ管理の高度化に向けた実証実験」に関して、8月19日に磐田市役所にて基本合意書締結式を開催した。

国内の上水道では、法定耐用年数を超えた管路が約17.6万km(地球約4周分)を超え、年間約2万件以上の漏水事故が発生している。一方、道路では老朽化による陥没やポットホールが増加し、住民の安全と交通インフラに深刻な影響を及ぼしている。この課題に対し、国土交通省は施設別管理から転換し、地域単位で複数インフラを最適化する「群マネ」(地域インフラ群再生戦略マネジメント)を推進している。本実証実験は、この群マネの理念を具体的に実装する先駆的な取り組みとして、公民連携による民間主導のソリューションを提示し、水道・道路のデータ統合による新たなインフラ管理モデルの確立を目指す。

具体的な技術連携については、天地人「宇宙水道局」が提供する漏水リスク診断情報をアイシン「みちログ」のダッシュボードに統合し、漏水リスクの高いエリアを重点的に車両が走行することで効率的なデータ収集を実現。収集した道路表面データを「宇宙水道局」にフィードバックし、過去の漏水履歴と路面異常の相関を検証することで、両システムの予測精度向上を図る。

磐田市での本格実証スケジュールは9月~2026年2月。本実証で確立した技術連携モデルとデータ解析手法を、全国の自治体で活用可能な標準的ソリューションとして発展させることを目指す。

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