2025年08月20日 15:41

兵庫県加古川市では、8月上旬ごろから市の北部に位置する志方地域で「志方いちじく」の収穫がスタートした。
気候に恵まれた志方地域では、昔からいちじく栽培が盛んで、加古川市の特産品として広く知れ渡り、近年では地元住民だけでなく、遠方から買い求めに来る人も増えている。志方いちじくは、実の色つやが良く、糖度が高いのが特長。口に入れると香りの良さやジューシーな甘さを楽しむことができ、ジェラートやジャムとしても使用されるなど加工品としても優秀。
比較的栽培しやすいとされるいちじくも、圃場の管理には細心の注意を払っており、猪やアライグマによる害獣被害は元より、病気のまん延には特に注意している。また、品質を維持するため、冬場に低温対策や追肥を行う。
普通のいちじくの場合、流通過程で傷まないように完熟前に出荷し、流通過程で赤く色づくが、志方いちじくは圃場で完熟させて収穫し、果実が傷まないよう綺麗に箱詰めした後に出荷する。糖度が低いものや、割れたもの、大きすぎるもの、小さすぎるものは「志方いちじく」として出荷されない。
「JA兵庫南志方いちじく部会」ではいちじくを栽培する際、適期防除による減農薬に取り組み、品質の向上と統一化にこだわっている。農薬の使用量を抑えて栽培されていることから、2006年には「ひょうご推奨ブランド」に認定され、消費者からも人気が高く、信頼度も高い品目となっている。