2025年08月05日 16:05

フジテコムのクラウド型遠隔漏水監視システム「リークネッツセルラー LNL-C」が、全国の自治体で導入されている。和歌山県岩出市における導入事例では、地上漏水前の微小漏水を8件検知し、漏水の拡大や断水などの重大事故を未然に防ぐことに成功した。
現在、全国の水道管のうち約2割が法定耐用年数を超過しており、毎年2万件以上の漏水事故が報告されている。こうした事故は、大規模な断水による市民生活への影響に加え、主要道路の通行止めなどの二次被害を引き起こし、自治体にとっては復旧対応や住民説明にかかる財政的・人的負担が大きな課題となっている。
従来の漏水調査は、年1回程度の路面聴音や定期巡視に依存しており、近年導入が進んでいる人工衛星を活用した調査や、AIによる管路劣化診断も、実施頻度は限定的。国土交通省が設置した「上下水道DX推進検討会」では、IoT・AI等のDX技術を活用した、より高頻度かつ効率的な管路点検や漏水監視の必要性が示されている。
「リークネッツセルラー LNL-C」は、この課題を解決するためにフジテコムが開発した画期的なソリューション。水道管に設置された高感度IoTセンサが漏水発生による振動を1日2時間モニタリング。クラウドサーバー上の独自AIアルゴリズム「ハイブリッド漏水判定」が漏水と判断すると、スマートフォンやPCへ、メールやSNSで通知する。本システムは、IoTにより毎日管路を監視することにより、地上漏水に至る前の微小漏水段階での早期発見を可能とする。詳しくはこちら。