2025年08月05日 15:12

埼玉県立近代美術館は、デザイン・チェア新規購入プロジェクトのクラウドファンディングを8月4日から開始する。

県立近代美術館は、開館当初からデザイン・チェアの収集を行っており、「椅子の美術館」と呼ばれている。とりわけ北欧デザインの椅子の収集を重要な柱にしている。収集された椅子はそのデザインを鑑賞するだけでなく、展示室内や館内フリースペースに配置され、実際に座りながらデザインを楽しむことができるように展示している。

今回、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを実施し、歴史的に知られているデザイン・チェアを新たに購入するプロジェクトを立ち上げた。これにより、椅子の鑑賞を通した教育普及活動など多彩な活用が見込まれ、小さな子どもから大人まで、より多くの県内外の人々が気軽にデザインやアートに親しむことができる絶好の機会になる。

購入予定のデザイン・チェアは、エーロ・アールニオ「ボールチェア」(デザイン:1963年、製品化:1966年)。エーロ・アールニオさんは、家具デザインの分野で国際的に活躍する、フィンランドを代表するデザイナー。1960年代以降、繊維強化プラスチックなど新しい素材の探求に力を入れながら、曲線を主調とする斬新かつ遊び心のあるデザインを試みた。「ボールチェア」は彼の代表作で、球体が宙に浮かぶような構造とポップな色彩を特徴としている。

募集期間は、ふるさとチョイス:8月4日〜10月31日、さとふる:9月1日〜11月30日(予定)。スケジュールは、購入:12月頃、公開:2026年3月頃。

県立近代美術館公式ホームページ