2025年05月26日 09:03

むじょうは、農地や耕作放棄地の新しい管理手法として注目される「粗放管理」の実証実験拠点として、「湯河原・スピルバーグ・ヤギポート」を神奈川県湯河原町に本格開設。除草機も除草剤も使わず、ヤギによる自然な除草を通じて、人と土地が「無理なく、心地よく」つながり続けるための管理モデルの確立を目指す。

湯河原・スピルバーグ・ヤギポートは、むじょうが運営するヤギ牧場。「湯河原にスピルバーグ監督を呼ぼう!」という活動を行っている稲葉建築事務所・稲葉勉さんにお世話になってできた牧場であることから、稲葉さんの夢の実現の一助になればという願いを込めて名付けられた。現在、9頭のヤギが飼育されており、周囲の耕作放棄地や管理が困難な土地での草刈り・維持管理を行うための実証実験拠点として活用されている。一般公開も行っており、牧場の見学やヤギとのふれあい、視察対応も受け入れ可能だ。

農地管理の手法はこれまで「耕す」か「放棄する」かの二択が中心だった。しかし、人口減少や高齢化により、耕作の継続が難しい土地が全国で増加している。それらを完全に放置すれば、雑草繁茂や獣害、景観悪化、近隣トラブルの原因になり、かといって常に手入れをするには人手も資金も限界がある。むじょうはこうした現状に対し、「活用しないけれど、放置もしない」という第三の選択肢=粗放管理を提案。草刈りを人力や機械に頼らず、ヤギなどを使って自然に維持するこの方法は、管理コストを大幅に削減しつつ、環境負荷も低く抑えることが可能となる。

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