2025年03月28日 19:34

小田急箱根が運航する箱根海賊船は、4月から運航によって生じるCO2をオフセットしてCO2排出を実質0にする。箱根海賊船のカーボンオフセットは、運航に要する燃料重油をCO2削減がクレジットされた高付加価値な製品に切り替えて実現する。クレジットの購入を通じて、森林保護などのプロジェクトへ資金が循環されるなどCO2吸収・削減プロジェクトに貢献する。
同社では2024年4月から、箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイの動力を再生可能エネルギー由来の電力に変更してCO2排出を実質0とした。
箱根登山電車は2014年から回生ブレーキを搭載した3000形(アレグラ号)を計8両導入。下り勾配での回生電力を上り勾配の運転に活用し、鉄道の使用電力量を約10%削減している。また、沿線に植栽した約7000株のあじさいは、降雨時の土砂流出を防ぐとともに、初夏の風物詩となっている。さらに、箱根ロープウェイ大涌谷駅に設置した風力発電2基から毎時2KWの電力を駅舎へ供給。加えて、全長約4キロの沿線の自然保全のために、定期的な清掃や植樹なども実施している。
箱根海賊船の燃料油のカーボンオフセットによって、交通事業におけるカーボンニュートラルは完了。同社は箱根を主な事業エリアとしており、持続可能な観光の実現と地球規模の課題である環境問題への貢献を果たしていく。