2025年03月06日 09:50

東京美術紙工協業組合は、これまで自社工場内で業界内向けに開催していた製本研修を、3月より、「一日製本職人」として入門から上級まで計4グレードに再構成し、オンライン要素も採り入れて本作りを学びたいすべての人に向けてリリースする。
紙の本の市場が年を追うごとにシュリンクしている現実を前に、同組合としてはグーテンベルグ以来の印刷された紙を綴じる、という製本工程のおもしろさに注目してもらうことで、紙の本の製本行為のクリエイティヴィティに気付いてもらい、本そのものに対する愛着を実感する機会を提供して、紙の本の可能性と役割をアピールできないか、とこれまで商品開発を続けてきた。今回の研修プログラムの開発と、そのコンテンツのオンライン化への取組もその一環として行っている。
「一日製本職人」は、これまで一部業界内に向け、製本レクチャ、工場見学、手製本実作体験を工場を会場に実施してきたものを、オンライン活用で参加者の移動を必要としないで受講できる部分を増やした。対象と難易度別に4グレードで提供し、活用シーンが拡がる。「入門 KURUMIコース」は、子どもからシニアまで、誰でも簡単に製本の仕組みを知って、体験できる入門コース。「初級 KurumiPROコース」は、本の中身から自分で作る体験をおりまぜたコース。「中級 TAKUMIコース」は、より本格的に、1から製本について学べるコース。「上級 一日製本職人コース」は、職人が実際に行なっている手製本方法を1日かけて体験できるコースだ。