2024年12月04日 15:43

ジェイテクトは、海水域や下水道施設、寒冷地でも長期間使用できる、錆や腐食、凍結に強い投げ込み式水位計「STD series」を開発した。
水位計は、河川やダムなどの水位測定に利用され、気候変動など近年の環境変化に伴う水害の未然防止にも貢献している。ジェイテクトは、1986年に水位計「TD series」の販売を開始し、これまでに5万本以上を納入。現在も日本各地の水位測定に利用されている。一方で、海水域や下水道施設といった成分濃度が高い水質下での水位計の使用は錆や腐食が発生しやすく、また海水域ではフジツボ付着による機能損失の可能性が懸念される。さらには、寒冷地では水位計が凍結し破損の恐れも。
「STD series」は、水位計本体が液体に直接触れないよう共創パートナーが開発した特殊樹脂製のカバーを採用。そのため錆や腐食の心配がなく、海水域や下水道施設でも長期間にわたって利用できる。温泉水でも利用できるよう、現在実証実験を進めている。
また海水域の水位測定では、フジツボなどの海洋生物が水位計に付着し、機能不全に陥ることがある。その対策として、海洋生物付着防止シールを特定箇所に貼付し、海洋生物の付着を抑制。さらには、寒冷地でも凍結の心配なく安心して利用できるように、本体と特殊樹脂製カバー間にシリコンオイルを充填した。これにより、-30℃までの水温では凍結することなく正確な水位測定が可能になっている。詳しくはこちら。