2024年11月27日 12:36

宮崎県西都市は、西都市唯一の高校「宮崎県立妻高等学校」にて、本を通じて若者を応援する「18歳の図書館」を開館した。本の貸し出し期間は3年間。大学生だと就活前で将来の岐路となる20歳までを返却期間とした、日本一貸出期間が長い図書館となる。
貸し出すのは「18歳に、3年後もう一度読んでほしい本」。西都市出身者であるオカリナさん、米良美一さんをはじめ、西都市内で活躍する大人たちなど総勢79名が総数250冊の本を選んだ。
213名の妻高校の学生は背表紙のタイトルを手がかりに自分の一冊を選び、借りるときに3年後の自分宛に読書感想文を送る。感想文の半分には今の気持ちを書き、残りの半分は3年後の自分のために空欄にしておく。そして3年後、20歳のころに18歳の自分から感想文が届き、借りた本と一緒に空欄を埋めた読書感想文を提出してもらう。
西都市は、「高校卒業後に多くの若者が、地元を離れていく」という課題に着目。自治体にとっては課題である一方、若者にとっては外の世界を知って自分の可能性を広げたり、見つけることができる大きなチャンスと捉えた。そこで、何かをはじめる若者を全力で応援したいと、地元を離れる18歳から、再び西都市に帰省するタイミングでもある「20歳を祝う会」までの3年間を貸出期間とした、「18歳の図書館」を開館。
取り組みを通して、地元を離れても応援し続けることで、就職・転職・起業・移住など何かを始めるタイミングで西都市を思い出してもらうことを目指す。