2024年09月02日 15:34

東京アロエ社は、日本の特産種である「キダチアロエ」に含まれる薬効成分を、イメージング質量分析(Imaging Mass Spectrometry)技術を用いて、世界で初めて可視化に成功した。
2021年、福島大学では、全国の大学で初めて「高速質量分析イメージ取得システム」を導入した。このシステムは、食品の成分を超高精度で視覚的に表示することが可能で、食品の栄養成分の位置や量を明確に示すことができる。
本システムの有効性を知った東京アロエは、キダチアロエの薬効成分を視覚化する世界初の実験を試みた。本研究では、特にアロエの主要成分が、植物体内でどのように分布しているかを詳細に分析。これまでの研究で得られた成分の存在情報を超え、その局所的な濃度までを精密に映し出した。
実験によると、アロエエモジンはプロトン付加体とNa付加体で検出され、どちらも果皮と果実の境界に局在。アロインはNa付加体でのみ検出され、果皮と果実の境界に局在。アロエニンは果皮に局在していることが分かった。古来より経験的にアロエの果皮と果実の間に多く含まれていると言われていたが、今回IMSで視覚的に局在を明らかに。
この成果は、アロエ成分の抽出や製品化の過程での品質管理、効率化に大きく寄与することが期待される。アロエの見える化サイトはこちら。