2024年07月22日 19:15

7月11日、アドベンチャーワールドが白浜の海底に設置したジャイアントパンダが食べ残した竹に、3年連続となるアオリイカの産卵が確認された。
黒潮の大蛇行などの影響で白浜の海の生態系が変化し、アオリイカが産卵する海藻類が減少している。そこで本プロジェクトでは里山を荒廃させる竹を伐採し、パンダの食事として与え、その食べ残した竹の枝葉を活用して産卵床を作成し、生物の減少が見られる海へ設置。まちの環境課題を地域住民が知るきっかけを作り、地域住民と環境を回復させる取り組みを持続的に行い、人と動物と自然の多様性・持続性に満ちた白浜の海を未来へと贈り継ぐことを目指している。
アドベンチャーワールドでは、本取り組みを2022年より行っている。今シーズンも白浜の伊古木漁港において6月26日に20基、7月11日に15基の産卵床を設置した。また京都大学瀬戸臨海実験所の協力のもと、アオリイカの卵の一部を採取し、7月19日から京都大学白浜水族館で展示を開始した。京都大学白浜水族館は、白浜周辺にすんでいる無脊椎動物と魚の展示にこだわった水族館。カニ・ヒトデやロウニンアジなど、約500種の生物を常時展示している。孵化後は白浜の海に放流される予定。
さらに同漁港内において、地元の白浜町立日置中学校の全校生徒21名の協力を得て、7月25日に新たに産卵床20基の製作と設置を行う。生徒には、地元の海の変化や環境保全・回復に向けた活動について学ぶ機会として取り組んでもらう。