2024年02月09日 19:57

早川書房では、3月6日、間宮改衣さんのデビュー作「ここはすべての夜明けまえ」を発売する。本作は第11回ハヤカワSFコンテストの編集部選考で全員が満点、最終選考で大激論の末、特別賞を受賞した作品。

「ちょっと信じられないような小説に出逢ってしまった」と、SFマガジン編集長が一読して衝撃を受け、「少しでも多くの方に読んでもらいたい」と「SFマガジン」2024年2月号への全文掲載を決定。また、早川書房公式X(旧Twitter)で書店員向けゲラ読み募集を開始した。SNSの投稿を見た人々の間で話題沸騰、200名を超える書店員がゲラを読み、発売1カ月前にして、毎日のように熱い感想が増え続けている。

2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった…。ひらがなの多い独特の文体で語られる「わたし」の家族史。終わりかけた2123年の世界から約100年前を回想して描かれるのは、私たちの生活に突き刺さる「現代日本」の物語。

家族やジェンダーの問題を切実に描きながら、「アスノヨゾラ哨戒班」(Orangestar)や棋士・永瀬拓矢さんのエピソードも登場。ボーカロイド好き、将棋好きにも注目の物語。価格1430円(税込)。