2024年01月17日 12:19

エル・ティー・エス(LTS)は、Gaia Vision、東京大学と共同で、洪水物理シミュレーション・衛星観測・機械学習を組み合わせた新たな浸水域予測モデルを発明。2023年12月21日に国際特許出願した。
洪水は、社会経済に深刻な影響を与える自然災害の一つであり、さらに将来は気候変動の影響により、世界各地でその被害が深刻化すると言われている。洪水対策には様々な方法が存在するが、被害を低減するための最も重要な対策の一つとして、事前準備と有事の迅速な対応が挙げられる。また、近年の人工衛星や洪水シミュレーション技術の発達により、洪水の実態を把握するための技術が向上してきた。
浸水域予測では、従来は流出量や降水量といった物理変数データの入力が必要だったが、本発明では、2つの技術の長所を効果的に利用。浸水域を迅速に予報・予測するための機械学習モデルを新たに開発。洪水物理シミュレーションと衛星観測のデータ組み合わせるために、柔軟にモデル学習を行える機械学習の性質を利用している。
開発したモデルは、クラウドサーバー上に展開しユーザーが降水データをアップロードすれば、対象エリアの洪水推定結果が地図上に表示されるアプリケーションとして提供することを予定している。本発明は、従来の災害対応で課題だった浸水域の迅速な把握を支援するだけでなく、天気に加えて災害を予報することで洪水の事前防災に効果的に取り組む事ができる。