2023年12月15日 15:51

ナイルワークスは、11月15日、北海道岩見沢市民会館で開催された「令和5年度 第2回空知スマート農業推進協議会」に参加。北海道美唄市と共同で行ってきた水稲直播の生産を安定させる新しい栽培方法について、環境センサー・ドローンセンシング・画像解析による精密な検証データを発表した。
水稲栽培には、苗を植える「移植栽培」と、種子を水田に直接まく「直播栽培」がある。日本では移植栽培が一般的だが、直播栽培は、時間やコストのかかる育苗や田植えの作業を省くことができるため、経済性、作業効率性の観点で期待されている。しかし直播栽培は苗を自然環境で育てるため、苗立ちの安定化が課題。
ナイルワークスは、独自のドローンセンシングや画像解析AIを活用し、様々な環境下における水稲の生育初期状態を分析することで、高い苗立ち率を実現する方法を検証・提案した。ドローンや水田センサーから計測したほ場の高低差、水位・水温のデータ分析により、適切な含水率(30%)に達する時間を推計することに成功。また、その後の苗立ちを独自ドローンセンシングと画像解析AIで検出・分析することで、適正な湛水時間を検証し、その実現のための具体的な水田の水管理方法を提案した。
提案した方法により、水稲直播の課題の一つである苗立ち率が高まり、収量の安定化に寄与することが期待される。これらの結果を栽培方法として確立させて、自治体に提供することで、地域全体の生産性向上に貢献していく予定。