2023年10月24日 19:53

Mipoxは、3月31日にスガ コーディングスより譲り受けた「IHを活用したコーティングラインの企画、設計、開発、販売」事業に於けるIH粉体塗装システムを、鹿沼事業所に導入。実証実験ラボを開設し、9月下旬より本格稼働を始めた。

製造工程の中で最もエネルギーを要する設備であるガス熱風乾燥炉を、IH(高周波誘導加熱)を利用した電気加熱方式であるIH粉体塗装システムに置換。それにより省エネ、省スペース、脱炭素を実現し、環境配慮に適した塗装工程ラインを提案する。

自動車製造工場における塗装工程のCO2排出量は、工場全体の約4分の1と報告された事例もあるほど、工場内のCO2削減を図るうえで、塗装ラインの環境配慮への取り組みは非常に重要。塗装ラインでは塗料を焼付ける工程で、ガス熱風乾燥炉が使用されている。ガス炉は設置スペースが広く、稼働時間も長いことからエネルギーロスが非常に大きく、製造工程の中で最もエネルギーを消費する設備とされている。

同社では従来のガス炉が抱える課題解決手法として、主に脱VOC(揮発性有機化合物)に対応する粉体塗装装置にIH(高周波誘導加熱)を活用した電気加熱方式を採用。選択的な温度制御と製品サイズに応じた高効率コイルにより、塗装工程における省エネ・省スペース・脱炭素の実現を可能とした。