2023年09月08日 15:57

全国フードバンク推進協議会は、加盟フードバンク38団体と協力。7月から8月の給食のない夏休み期間中に子どものいる困窮世帯に集中的な食料支援を行うため、「第5回フードバンクこども応援全国プロジェクト」を実施した。
この取り組みは、物価高騰や新型コロナウイルスの影響による生活困窮世帯の増加や、社会的な孤独・孤立の深刻化に対応するために実施されたもの。目標としていた3万世帯を超える、過去最多の4万2076世帯へ食料支援を届けることができた。
一方、プロジェクト終了後に行った加盟団体へのアンケート調査から、フードバンク団体の厳しい現状が明らかに。プロジェクト終了後のアンケートに回答した団体のうち、77%の団体が食料支援の要請件数が増加したと回答。また、食料寄付量が減少したと37%の団体が回答している。この結果は、今年1月に行った調査と同様の傾向を示している。依然として社会的な支援ニーズが物価高騰の影響により増加し続けている一方、食料寄付が一部の団体で減少しているという厳しい現状が改めて浮き彫りになった。
回答した団体からも、支援要請が増加した理由として「これまで家計を切り詰めながら生活していた世帯が、物価高により給料の支給までもたないなどの理由により依頼が増加した」「物価高騰による実質賃金の低下が大きい」などの声があった。