2023年07月05日 19:28

「Ridge-i (リッジアイ)」 は、人工衛星画像に映り込む影などを取り除き、もともと存在していたものを映し出す画像処理技術に関する特許を取得した。この技術を活用すると、衛星画像の中で建造物などの影で見えづらくなっている箇所の色みを再現できるので、視認性が上がり、画像から重要な情報が確認しやすくなる。
衛星画像はどさまざまな分野で活用されているが、一般的には画像の中に多くのノイズが存在しており、目視確認や画像解析処理において問題となる。また衛星画像には国内外の人工衛星によって提供される無料公開や有料の高解像度画像など、さまざまな種類があるが、適切な画像を入手するには高額な費用がかかることも。さらにノイズによって画像の重要な情報が見えづらくなることもある。
リッジアイでは、2019年から衛星画像に関する研究開発を行っている。JAXAより委託を受けて衛星データ(光学・SAR) を活用した土砂崩れ箇所の解析や、モーリシャス沖での船舶座礁事故による重油流出の検出 など衛星画像の利活用について取り組んできた。
今回の影除去技術では、衛星画像内の影を検出し、その部分を他の色調と同等なものに変換することで、影がない状態の画像を生成。現在は衛星画像を預かり、影が除去された画像を生成してから顧客に提供している。また将来的にはTellusなどの衛星画像プラットフォームに搭載できるよう追加開発を検討。より多くの人が影除去技術を利用できるようにし、衛星画像の有効活用を促進していく。