2023年06月26日 15:34

エムティーアイは、MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険と、気象災害に関わる課題解決に向けた業務提携契約を締結。業務提携の第1をとして、雹(ひょう)災の軽減を目的に、降雹を予測し通知するサービス開発を目指す取組みを行う。

2022年6月に関東地方で発生した雹災害では、あいおいニッセイ同和損保に寄せられた建物や自動車などに関する事故受付件数が2万3000件を突破。一方で、降雹は短い時間で急速に積乱雲が発達することが原因のため、予測が困難とされている。そこで、同社が保有する、局所的に発生する積乱雲を事前に検知する技術と、あいおいニッセイ同和損保が保有する、実際に雹災が発生した地点の保険金支払いデータを掛け合わせ、降雹予測通知サービスの開発を行う。

試験的な取組みとして、同社が独自に開発したゲリラ豪雨・降雹予測ロジックを活用し、2022年6月12日に関東地方で観測された降雹の事例をもとに、甚大な被害が出た地域を絞り込み雹の発生状況を事後的に解析。それにより、同日のデータにおいては降雹を20分前に予測できることがわかった。

降雹が多くなると見込まれる2023年6月からは、東京や北関東を中心に実証実験を行い、降雹予測の精度向上を図るとともに、サービス開発に向けた検証を進める。本検証結果をもとに、同社のスマートフォンアプリや、あいおいニッセイ同和損保の「cmap」アプリにて降雹予測通知サービスの提供を目指す。