2023年06月22日 09:49

JFEスチールは、同社のグリーン鋼材「JGreeX」について、NYKバルク・プロジェクト、商船三井ドライバルク、東興海運、川崎汽船、川崎近海汽船、第一中央汽船、第一中央近海、およびイースタン・カーライナーの8社が新規で建造を予定しているドライバルク船に採用されることが決定した。
「JGreeX」は、同社のCO2排出削減技術により創出した削減量を「マスバランス方式」を適用して任意の鋼材に割り当てることで、鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出量を大幅に削減した鉄鋼製品だ。カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが世界的に加速する中、国際海運の分野でも、CO2排出量削減に向けた取り組みが求められている。CO2排出量が大幅に削減された鋼材を船舶に使用することへのニーズは高いものの、これまで、そのコスト負担に関するビジネスモデルが確立されていなかった。
今回構築したビジネスモデルにおいては、海運各社、船主より造船会社に対して、使用する鋼材「JGreeX」を指定、CO2削減コストについては、賛同したサプライチェーン関係者の人々によって広く負担される。同社も荷主の1社としてこのビジネスモデルを賛同するとともに、さらにその先の顧客にも同様に賛同してもらえるようお願いし、CO2削減価値をサプライチェーン全体で負担する社会分配モデルを実現する。今回の取り組みはカーボンニュートラル社会の実現に向けたサステナブルなビジネスモデルの先駆けとなると考えている。