2023年06月21日 18:59

山梨県北杜市は、北杜市立武川小学校の5年生(10名)の授業で、武川米として人気の農林48号の作付けを行っている。今年度、国の「みどりの食料システム戦略」や市の「オーガニックビレッジ宣言」を踏まえ、農薬および化学肥料に頼らない有機農業にチャレンジすることとなった。

水稲の有機栽培では除草作業に多大な労力が必要だが、有機米デザイン社が開発した水田の自動抑草ロボット「アイガモロボ」は、この除草作業の短縮化を図ることができる。アイガモロボは、代掻き後の水田を太陽光発電で得られる電力によって自律航行。水中を撹拌し泥を巻き上げることで光を遮るとともに、土の物理性に影響を及ぼし、水面下にある雑草の生長を抑制する。

同市では、令和5年3月23日には「オーガニックビレッジ宣言」し、有機農業の推進に取り組んでいる。有機農業の普及を推進していくには、生産や消費の拡大も必要であると共に、次代の担い手である子供たちへの理解の促進も必須。そこで武川小学校において実施されていた総合的な学習の稲作体験において、有機米デザイン社が実施する「アイガモロボ」を活用した教育事業(ICT教育や有機農業の普及)の実施に至った。

同校では「アイガモロボ」を動かすためのプログラミングを活用した、ICT教育のモデル授業を実施。子どもたちが自らプログラミングした「アイガモロボ」を田んぼに投入し、農業が抱える問題を最先端技術で解する喜びを体験した。