2023年06月20日 13:02

凸版印刷は、資材管理向けアクティブタグ「ZETag(ゼタグ)」の新型を開発、6月より製造業や物流業界に向けて試験提供を開始する。

物流・運送業界では、貨物取り扱い件数が年々増加する一方、トラック輸送の時間外労働規制の強化による2024年問題や少子高齢化を原因とする人手不足が深刻化している。このため、作業負荷の軽減や輸送の効率化が重要な課題になっており、その取り組みとして配送状況の管理や在庫の可視化など物流DXが注目されている。

凸版印刷は、2021年より最長で約2000m離れていても通信が可能な資材管理向けアクティブタグ「ZETag」を提供している。「ZETag」はボタン電池で駆動し、固有のID情報を自ら発信するアクティブ型のタグ。パッシブ型RFIDタグで必要とされているリーダーによる読み取り作業やアンテナ内蔵ゲートの通過といったプロセスを経ることなく、広い倉庫や屋外でパレットやカゴ車などの所在を自動的に管理することが可能だ。

今回開発した「Advanced M-FSK変調方式」対応の新型「ZETag」は、従来品と比較して10倍以上(10dB以上)の感度と、20倍以上の転送速度、500~4000m(最長通信距離は従来品の約2倍)の通信距離を実現した。これにより、従来は正確な電波周波数の読み取りが難しかった移動中のトラックへの取り付けにも適している。また、感度向上により、荷物や棚などの障壁により電波が届きにくかったエリアでの読み取りや、少ない基地局での管理効率化を実現する。

凸版印刷