MICINは国立がん研究センター東病院と、大腸がん患者の術後の早期回復を目指し、PHRを活用した、周術期管理アプリを用いた探索的臨床研究を開始した。PHR（Personal Health Record）とは、患者が自らの医療・健康情報を収集し一元的に保存するしくみ。

これまで、 MICINと国立がん研究センター東病院では、大腸がん患者の周術期管理アプリの開発に向けた共同研究を進めてきた。今回、これまでの研究結果をもとに開発をした周術期管理アプリを使用し、同病院で大腸がんの手術を受ける患者に対し、探索的な臨床研究を実施。セルフケアの状況や業務負荷への貢献度、またユーザーの利用に関するする総合的な評価を行うこととなった。

本アプリには、患者に術前から情報提供を行う機能や、在宅環境で傷口や排便の記録などをふくむPHRを取得・モニタリングできる機能、また医療者と患者がビデオ通話を使ってコミュニケーションを取る機能が搭載されている。これらにより、患者に入院前から退院後の生活の中でセルフケアを促すことで、患者負担の軽減や日常生活へのスムーズな復帰が実現可能かについても検証を行う。

MICINは、外科手術を受ける患者向けの周術期ケアアプリ「MedBridge（メドブリッジ）」を開発している。今回の共同研究を通じて、外科手術を受ける大腸がん患者向けの周術期ケアに貢献できるよう、更なる改良や開発を進めていく。