2023年03月31日 09:56

パナソニック くらしアプライアンス社は、共創パートナーと新たな食の体験価値を創造する「未来の食プロジェクト」をスタートする。
「未来の食プロジェクト」第一弾として、京都大学大学院 工学研究科化学工学専攻 中川究也准教授との共同研究で開発を進めている「常圧凍結乾燥技術」を用い、料理を科学する料理作家KYOTO SNT LAB.と共に乾燥食品のプロトタイプとして、「鰻の炊き込みご飯」「雑炊」「ぜんざい」の3品を完成させた。
新たに開発を進めている常圧凍結乾燥技術は、冷凍で鮮度を保ちながら乾燥を制御する。出来上がった乾燥品は常温で長期保存が可能になるほか、従来の乾燥技術で処理した食品とは色や香り、食感が異なるという特長を持ち合わせていることが明らかになった。さらに「和食を科学する」という観点で食を追求するKYOTO SNT LAB.の中村元計さん、才木充さん、高橋拓児さんとの協働により常圧凍結乾燥技術の新たな価値創造に取り組み、乾燥食品の手軽さと、風味豊かな食感を兼ね備えた新たな保存食品を作る技術としての可能性を見出した。和食の海外展開や、機内食、宇宙食、災害食などへの展開が期待できるほか、廃棄される規格外の青果物や未利用魚などを乾燥食に加工することで、フードロス削減にも貢献できると考えている。
なお、「鰻の炊き込みご飯」は、家電と食のサブスクリプション「foodable」で、限定販売を予定している(2023年上期中を予定)。