2023年02月02日 15:43

IBMとNASAのマーシャル宇宙飛行センターは、NASAが有する地球および地理空間の膨大なデータから、IBMのAI技術を使用して新たな洞察の発見を目指す協業を発表した。今回の共同研究では、AIファウンデーション・モデル(基盤モデル)技術を、NASAの地球観測衛星データに初めて適用する。
ファウンデーション・モデルは、ラベルの付いていない幅広いデータで学習できるAIモデルの一種。さまざまな異なるタスクに使用でき、ある状況に関する情報を別の状況で利用することができる。これらのモデルは、過去5年間で自然言語処理(NLP)の分野を急速に進化させてきた。
IBMは、言語分野を超えて、ファウンデーション・モデルの適用事例を開拓している。科学者による地球の研究および監視を可能にする地球観測データは、かつてないほどの速度と量で収集されている。これらの膨大なデータ資源から知識を抽出するためには、新しく革新的なアプローチが必要。
この研究の目標は、研究者が大規模なデータ・セットを分析し、そこから洞察を導き出すことを、より容易にすること。IBMのファウンデーション・モデル技術は、地球に関する科学的理解と気候変動問題への課題解決をより迅速に進めるための、データの発見と分析を加速させる可能性がある。IBMとNASAは、地球観測データからの洞察を抽出するため、いくつかの新しいテクノロジーを開発する予定。