2022年12月22日 12:11

AstroXは、12月10日に山口県宇部市の採石場敷地内において、方位角制御を用いた気球からのモデルロケット空中発射試験を実施し成功した。

世界的に急成長している宇宙産業。現在約40兆円の世界の宇宙産業市場は2040年には約120~160兆円になると予測されている。その中でも衛星を使ったサービスなど人工衛星の需要が大きく伸びており、それに伴い小型衛星の打ち上げ需要は急増。しかし現在、日本国内では衛星を宇宙に運ぶロケットが不足しており、国内の小型衛星のほとんど100%を海外ロケットで打ち上げている。この打ち上げ能力不足が日本の宇宙開発の大きな課題となっている。その課題を解決し、日本が宇宙産業を一大産業にできるよう、AstroXはロックーン方式での高頻度・低価格での打ち上げを実現するべく、研究開発・サービス展開に取り組んでいる。

AstroXは、気球で成層圏までロケットを放球しそこからロケットの空中発射を行うロックーン(Rockoon)方式での衛星軌道投入を行うサービスを研究開発している。今回の試験はその第一歩となるモデルロケット空中発射実験を実施した。方位角制御を用いての気球からのロケット空中発射は世界初となる。試験目的は、放球中の非係留気球にて姿勢制御を行い空中発射できることの確認。試験結果では、姿勢制御を行い空中発射できることを確認。吊り条件などを変え3機の打ち上げを実施、3機とも成功した。同試験で得られた成果をもとに、今後は大型化、高高度化を図る。

試験場所は宇部協立産業敷地内(山口県宇部市)。試験日は12月10日。

AstroX