
ヤマップは、南魚沼市消防本部と、捜索隊員の二次災害を防止する「遭難ZERO協定」を11月8日に締結した。
同社が運営する登山地図GPSアプリ「YAMAP」は、電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、登山を楽しく安全にするアプリだ。南魚沼市は百名山の「巻機山」をはじめ、「越後駒ヶ岳」、「八海山」など人気の山々を抱え、初心者からベテランまで全国から多くの登山者が訪れる地域。南魚沼市消防本部の出動件数は、2021年で25回と前年の約1.5倍に増え、遭難救助従事者の負担も増加している。また、全国の警察や消防などからヤマップに「遭難者の最新の位置情報」を問い合わせる回数も増えており、前年比2倍以上のペースとなっている。このような登山者の遭難救助対策が待ったなしの状況に際し、ヤマップでは、オフラインでも位置情報が分かる仕組みを活用し、捜索隊員の安全に寄与する「捜索隊員トラッキングシステム」の提供を3月から開始。今回は南魚沼市消防本部と連携する「遭難ZERO協定」を締結するに至った。新潟県内での遭難防止に関する協定は初となる。
山岳遭難事故は、険しい岩場や雪崩の起こりやすい谷間等で発生するため、救助隊員は、二次災害の危険を伴う活動を余儀なくされるケースが多くある。今回提供する「捜索隊員トラッキングシステム」は、捜索隊員が「どこで活動しているか」を捜索本部が一元管理できる仕組み。例えば、同システムの中では「登山ルートを外れ、一定時間動いていない人」がひと目で分かる。隊員の動きを可視化し、隊員の安全を確保することが可能だ。








