2022年09月28日 18:59

データグリッドと住友電気工業は、データグリッドが開発する疑似不良生成技術により、不良判定AIを作成するために必要な実在する不良データ量を8割削減することに成功。また、不良判定AIの開発期間を8カ月短縮できることも明らかにし、疑似不良生成技術の高い有用性を確認した。

このたびは、住友電工で製造する2種の工業製品について、データグリッドが持つ疑似不良生成技術を利用。実在する不良画像を学習することで不良画像の特徴を捉え、実在する不良画像そっくりの疑似不良画像の作成に成功した。今回生成した疑似不良画像のほとんどが、技術者の目で見ても実在する不良画像に見える質の高さを確保することができている。

さらに、工業製品Aの疑似不良画像を使い、データグリッドが持つ疑似不良生成技術と苦手克服学習技術(弱点トレーニング・ループ)の不良判定AIの開発高速化に対する効果を検証。その結果、データグリッドが持つ2つの技術を使うことで、実在する不良画像の必要量を約8割削減することが可能に。それに伴い、データを収集するために要する期間を1/5に減らすことが可能であることがわかった。

データグリッドの疑似不良生成技術は、不良プロパティ(形状・大きさ・位置などのパラメータ)を自由自在に操作できる点が特長。両社は引き続き人手で行われている外観検査工程を自動化するなど、製造現場の幅広い工程を自動化する取り組みの加速・拡大に取り組んでいく