2022年09月12日 15:39

凸版印刷は、「クラウド型ID認証プラットフォーム」を、2021年5月より中国市場に向けて提供開始している。これは、対象となる製品に貼付されたNFCタグなどのIDデバイスを消費者のスマートフォンで読み取ることで、真贋判定や不正流通の監視など、サプライチェーンの管理を可能とするもの。

この度、同社は、本プラットフォームの日本市場での提供を開始。メディコム・トイと、博報堂プロダクツが7月20日に発表した模倣品対策ソリューション「du-al.io™(デュアルドットアイオー)」に初めて採用された。凸版印刷はメディコム・トイに、NFCタグと本プラットフォームの真贋判定機能を提供する。「du-al.io™」が実装される最初の製品は、メディコム・トイが製造・販売するクマ型ブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK(ベアブリック)」の、7月23日に発売された3品目。

グローバル化、越境ECの普及による物流ネットワークの複雑化などを背景に、模倣品の流通がブランド企業にとって深刻な問題となっている。メディコム・トイも、多数の「ベアブリック」模倣品被害に悩まされていた。今後、対象製品の右脚部分に凸版印刷のNFCタグが内蔵され、スマートフォンをかざすことで、正規品であることをその場で判定できる。対応したラインナップは拡大される予定。

凸版印刷は、今回の「du-al.io™」への導入を皮切りに、「クラウド型ID認証プラットフォーム」の日本国内での拡販を進め、2025年までに関連受注を含め約20億円の売り上げを目指す。