2022年06月16日 09:58

Smart119は、神奈川県川崎市と「AIを活用した救急隊の現場到着時間短縮に向けた実証実験に関する連携協定」を6月13日に締結した。
Smart119では、住民からの119番通報を、消防指令センター、救急隊、医療機関の間でリアルタイムに共有することで、患者のたらい回しを防ぐとともに医療機関の迅速な受け入れをサポートする救急医療情報サービス「Smart119」を展開している。
政令指定都市のひとつで、人口約154万人におよぶ日本有数の大都市である川崎市では、救急隊の出動件数が年間6万件を超えており、過密化などに従い119番通報からの平均現場到着時間が年々延びる方向にある。現場到着時間を短縮し、命を救う可能性を高める対策のひとつとして、救急需要が集中する地域を事前に予測することにより、その付近に予め救急隊を配置して救急出場を効率化する方法が検討されている。Smart119は、2021年12月実施の「川崎市PPPプラットフォーム意見交換会」(民間活用の枠組みによる対話の場)における検討事項説明を経て、この取り組みに関する協力企業に選定された。
川崎市とSmart119は、6月~9月末にかけて救急隊の現場到着時間短縮を目指した実証実験を実施。過去の救急出動に関するビッグデータを解析することによりAIを開発する。そのAIを活用した救急需要予測を行い、その精度を机上で検証するほか、現在の川崎市における救急隊の配置場所等の評価を行う。