2022年06月14日 15:17

構造計画研究所が提供するリアルタイム洪水予測システム「RiverCast」が、5月17日に国土交通省の提供する新技術情報提供システム(NETIS)に登録された。

近年、豪雨災害の激甚化・頻発化により、河川工事では増水時の従業員の安全確保と重機・資材の浸水回避への対策が必須となっている。RiverCastは、東京大学との共同開発による最先端の数理工学技術を活用した河川水位をリアルタイムに予測できるクラウドシステム。豪雨時に「いつ、どこで、どのくらい危険が迫っている」のか、リードタイムを見える化することで合理的な意思決定を早期に実現する。

PCやスマートフォンのブラウザから手軽に利用でき、公的情報や他社サービスからは得られない、河川に特化した情報を提供する。天気予報の誤差を考慮した河川水位予測情報を 15 時間先まで提供。また、行動指標とされる任意の基準水位を超過する確率も定量的に把握することができる。予測水位や超過確率に基づき、メールでアラート情報を受け取ることも可能。全国50地点以上で運用されており、13自治体以上の利用実績がある。さらに100件以上の公共工事入札提案に採用されるなど、その利用範囲は着実に拡大している。

今回登録されたNETISは、国土交通省が公共工事等に関する新技術の情報共有及び提供を目的として整備したデータベースシステム。NETISに登録されることで、公共工事における活用検討機会の増加や、事後評価を踏まえた技術のさらなる向上につながることが期待される。