2022年05月30日 19:53

スーパーコンピュータ「富岳」は、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの「HPCG」、「Graph500」において、5期連続の世界第1位を獲得した。また「TOP500」、「HPL-AI」についてはそれぞれ第2位だった。この結果は「富岳」のフルスペック(432筐体、15万8976ノード)によるもの。これらのランキングは、現在開催中のHPCに関する国際会議「ISC 2022」において、5月30日付(日本時間5月30日)に発表される。
「富岳」は、理化学研究所と富士通が共同開発し、2021年3月に共用(本格稼働)を開始したスーパーコンピュータ。「HPCG」と「Graph500」の5期連続での第1位獲得と、「TOP500」と「HPL-AI」の第2位は、今なお「富岳」の世界最高の総合的な性能を示している。
また、新たな価値を生み出す超スマート社会の実現を目指すSociety 5.0において、シミュレーションによる社会的課題の解決やAI開発および情報の流通や処理に関する技術開発を加速するためのHPCインフラとして、「富岳」が十分に機能することを実証した。
「富岳」は、文部科学省の成果創出加速プログラムでの本格的利用や、一般公募で採択された一般・若手課題、国の重要課題として政策的必要性に基づく利用など、その性能を踏まえた本格的な利用が具体的に行われている。今後、これらの利用における卓越した成果創出が期待されるとともに、理研と富士通は「富岳」の運用・高度化を担う立場から積極的に貢献していく。