2022年05月30日 13:03

日本電気(NEC)と電子学園情報経営イノベーション専門職大学(iU)は、仮想空間授業の実証実験を実施した。これはiUのラーニング・アナリティクス研究と、NECが保有するXR技術および「NEC感情分析ソリューション」を活用したもの。

高等教育機関において「主体的・対話的で深い学び」に関する実践が広がっている。特に大学の学士課程教育では,知識伝達に重きを置く受動的な学修形態から、能動的学修(アクティブ・ラーニング) への転換が進められている。「主体的な学び」と「対話的な学び」から「深い学び」へつなげる教育への転換は、新しい学習指導要領でも重視。高等教育機関だけでなく、初等中等教育機関等、幅広い教育現場において指導方法等を充実させていく必要がある。

本実証では、物理的な制約が少ない仮想空間において、論理的思考力・問題解決力・数量的スキル・情報リテラシー、およびコミュニケーションスキルなどの育成に焦点をおいた学生参加型授業を実施。装着デバイスから取得した行動データ、およびバイタルデータから感情の変化を分析し、学生個々の授業への集中度や興味を持ったポイントなどを確認した。

今後、両者はさらなる実証を重ね、実証で取得したデータから学生個人の傾向を分析し、教員が行う学生指導や学生自身の主体的な学びを加速する仕組みに活用してく。また、XR技術や高速大容量・低遅延な通信を実現するローカル5Gなど先進技術の活用によって学びの場所・機会を増やし、メタバース時代における新しい学び方の提供を目指す。